資源には限りがあります

 

私たちが生きてゆくためには資源が必要です

 

 人類が築いた高度で文化的な生活は、資源によって支えられています。しかし、長年にわたって地球の資源を使い続けてきた人類は、いま、資源について真剣に考えなくてはならない時を迎えています。 使えば補うことができない石油や石炭などの化石燃料の問題、森林資源の減少に伴う地球規模の環境問題など、人類がこれからも持続的な発展を続けていくためには、このような問題を解決しなくてはなりません。

 

ゴミの排出量が増えています

 

 私たちのライフスタイルの変化とともにゴミは増え続けています。
 ゴミの年間発生量は1986年度には4,475万トンであったものが、1993年度には5,030万トン(東京ドームの約135杯分)となっています。また、1人1日当たりの排出量は 1,103グラムになっています。
 一般廃棄物は、人の日常生活に伴って生じる家庭系ゴミ、事業系ゴミ、およびし尿に分類されます。ゴミの種類は生活の多様化に伴って増え続けていて、耐久消費財の頻繁な買換えよって不用になった大型の家庭用品など適正処理の困難なゴミの増加、使い捨て型の商品や容器の普及、あるいはオフィスのOA化に伴う紙ゴミの増加などがあげられます。

 

でも、ゴミを捨てるところがありません

 

 ゴミの量が増えるのにつれて、それを処分する埋立地が不足するようになりました。 また、ゴミの中身も紙やプラスチックなどの発熱量の高いものが増えたため、焼却工場の処理能力が追いつかなくなるという問題も出てきました。そのため、本来焼却して埋め立てていたゴミも直接埋め立てざるを得なくなり、埋立地の使用年数をますます縮めるという悪循環に陥っています。新しい埋め立て地を建設する土地も少なくなってきており、その整備は容易ではありません。
 このような一般廃棄物の増加によって処分場用地の確保が困難になってきていく中で、ゴミの排出量の削減や再資源化・再利用が緊急の課題となってきたため、平成3年には「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」を改正し、また、「再生資源の利用の促進に関する法律」を制定して、再資源化の促進に努めています。
 さらに、平成7年6月には、「容器包装に係る分別収集及び再商品化の促進等に関する法律」(いわゆる容器包装リサイクル法)が成立し、例えば、容器包装リサイクル法の施行により分別収集が90%になった時点で一般廃棄物の最終処分量は約 55%減少するものと予想されています。

 

リサイクルは廃棄物を減らします! リサイクルは環境を守ります!

 

 毎日の生活から出される廃棄物の中には資源として使えるものが多く含まれています。このような再生資源を利用することによって限りある天然資源を節約することができます。

  • びん、缶、古紙などは資源回収業者に引き渡すことで、また、いらなくなった家具や衣類などは不用品交換で人に譲ったり、リフォームして再利用すればゴミにしないですみます。
  • いったんゴミとして市町村が収集したものについても、リサイクルセンターで資源になるものを取り出してリサイクルすれば、焼却や埋め立てにまわすゴミの量を減らすことができます。
  • 水銀や重金属などは有害な物質と言われていますが、一方においては貴重な資源でもあります。これらをリサイクルすることは環境の保全と資源の有効利用の両方 に役立ちます。
  • 古紙や廃木材をリサイクルすることは森林資源の保護につながります。
  • 再生原料を使って製品を生産すると、天然資源を使った場合にくらべて工場から発生する汚染物質の量が少なくなるとの調査結果も出されています。