仏法興隆花まつり千僧法要・大般若転読会、

東大寺大仏殿に天台声明が響きわたる。

日時:4月26日  場所:東大寺(奈良)

先般4月26日、全日本仏教青年会が「青年仏教徒の日」と定めるこの日、新緑鮮やかな奈良・東大寺の大仏殿において恒例の「仏法興隆花まつり千僧法要」が厳修された。

 この法要は全日本仏教青年会、東大寺、全国曹洞宗青年会、南都二六会の共催によって昭和63年から毎年行われてきたもので、昨年より別府市在住の和泉徹さんが戦死した実弟および戦友の慰霊のためにと30余年をかけて書写し、東大寺に納経した大般若経600巻による転読会が行われている。
 
 法要では、本年の担当導師(全日仏青・坂本観泰理事長)の出身宗派である天台宗の法式に則り、宗派を超えて集まった青年僧ら約100名が唄・散華など天台独特の緩やかな声明の響きにあわせて、須弥壇の上より五色の花びらを降らせた。

 続く全日仏青のシンボル・アショカピラー前の法要では、導師を務めた南都二六会・橋本純信会長の発案によって白象の背に乗った誕生仏が祀られ、式衆らが順に甘茶をかけて花まつりを祝った。

 この誕生仏は東大寺の国宝・釈迦誕生仏(天平時代作といわれる)を模した高さ10cmの真鋳像で、花まつりを幼児や青少年を対象にした教化の好機と考え、今回新たに白象とともに製作したとのこと。

 その後は、昨年に続き境内にて花まつりや全日仏青についての説明を印刷した「花の種」2000包をはじめ、全国曹洞宗青年会が製作した仏旗色のリストバンドなどを配布して、訪れた参拝者たちに仏法興隆と本活動への理解を呼びかけた。